住宅ローンの返済にボーナス併用払いしようとしているなら注意が必要です。
正直に申しますと、過剰ローンです!
住宅ローンのボーナス併用払いを採用する前に、その危険性を理解してリスクとして吸収できる家計なのかを判断する必要があります。
この記事では、ボーナス併用払いを危険と考える理由を紹介します。
目次
1.ボーナスは不安定な収入
大企業に就職された方は、ボーナスは定期的な安定した収入だと捉えていませんか?
ボーナスは「業績次第の特別手当」です。企業の業績、個人の業績に比例します。
以前、成果主義という言葉をよく耳にしました。最近ではどうでしょうか?当たり前のように浸透してきたため、あまり聞かなくなりましたよね。
真に優秀な一握りの方でなければ、個人の業績は浮き沈みは避けられません。企業においても常に成長し続けることは困難な時代です。
住宅ローンの返済期間は平均30年間です。30年という長い期間、企業、個人が業績を維持することは難しいです。
そう考えると将来もボーナスが安定していそうなのは公務員くらいではないしょうか。
2.大学生の教育費は4年間で1,000万は必要
親元を離れて一人で暮らす大学生は、4年間で1,000万円以上の教育費が必要です。
内訳は年間ベースで、授業料が120万、家賃が72万円(月6万円)、生活費72万円(月6万円)の合計262万円です。この金額は単年度ですので4年間を掛けると1,048万円になります。
住宅ローンを返済しながら4年間で1,048万円のお金を工面するのは、共働きの家庭であっても容易ではありません。子供が大学生になるまでに可能な限り貯蓄しておくしかありません。
大学生になるまでに10年間あるなら年間100万円です。毎月の8万円ほどの貯蓄が必要です。毎月の収入から捻出できない金額は、ボーナスを割り当てるのが現実的ではないでしょうか。
節約ばかりの生活ですと気が滅入ります。もしボーナスに余裕があれば、家族旅行に使うことで、働くことへのモチベーションアップに繋げるのもありです。
3.ボーナスをあてにするのは過剰ローン
車のハンドルやブレーキには「遊び」があります。住宅ローンの返済にも「遊び」は必要です。ゆとりがない状態だと、少し歯車が狂えば返済が滞り、マイホームを手放す羽目になるかもしれません。
住宅ローンの返済に追われるだけでは精神的にもキツいです。ボーナスで家族旅行にいくのも住宅ローンと長く付き合うコツです。
「遊び」のない住宅ローンは、過剰ローンといえます。
住宅ローンを借りるには覚悟が必要
返済期間35年の住宅ローンを借りるならボーナス併用払いを利用して返済期間30年にすべきだという考えがあります。返済期間が短ければ支払利息も減りますから、間違いではないとは思います。
でも、ちょっと待ってください。
ボーナスという不確定要素を住宅ローンの返済に組み込むというのは、住宅ローンを借りる覚悟が不足しているのではないでしょうか。
住宅購入後にさまざまなリスクが発生する可能性があります。事前にリスクに備えておくことが必要です。
将来を見据えて住宅ローンを借りることに覚悟を持っていないと、『親切を装った怖い営業』にとんでもない住宅ローンを組まされかねません。
今一度、家庭のお金の流れや総資産を洗い出しておきましょう。日頃から家計簿をつける習慣を付けておきましょう。
素敵な家づくりになりますように!